ディーコンサルティング

> HOME > 事例紹介 >【事例1】中央静岡ヤクルト販売株式会社の場合

ディーコンサルティング会社情報

中央静岡ヤクルト販売株式会社におけるコンサルティング事例をご紹介します。

企業名
中央静岡ヤクルト販売株式会社


コンサルティング内容

  • 宅配営業の建て直し
  • 直販営業へのテコ入れ

企業背景

中央静岡ヤクルト販売株式会社様(以下、中央静岡ヤクルト社)は静岡市、富士市周辺の人口120万商圏でヤクルト飲料、および化粧品の販売を行う販売専門会社です。数年前に初めてお伺いした頃、当社はエリア人口の減少に歩調を合せるように減収減益のトレンドに入っていました。年々売上が落ちていく中、中村社長は企業の使命として雇用は守る、できるなら少しずつでも社員の給与は上げていきたいというお考えでした。そのため、売上減の厳しい環境の中でも社員の士気は維持されておりました。その反面、コストは固定化し収支は厳しい状況にありました。私は中村社長の「社員の生活を守りたい」という想いは非常に貴いと共感しておりましたので、マーケットは人口減ではあるけれども、縮小均衡を目指すより売上を拡大する方向性でサポートしたいと考えました。折りしも、中央静岡ヤクルト社では北関東のヤクルト販社で効果のあったヤクルト菌の価値訴求マーケティングに注目し、自社への導入にトライされておりましたので、この先行事例をベースに中央静岡ヤクルト社の社風やエリアの特徴に合せたコンサルティングをしようと方向性を決めました。

コンサルティング内容

中央静岡ヤクルト社の売上構成は、全体の3分の2弱がヤクルトスタッフさん(通称ヤクルトレディさん)の『宅配営業』、3分の1弱がスーパーや自販機を通しての販売と学校や病院への給食販売を行う『直販営業』、残りが『化粧品営業』でした。

 

宅配営業の建て直し

まず売上を拡大していく方向で考えるなら全体への売上インパクトの大きい『宅配営業』部門のテコ入れから入るのがオーソドックスな考え方だと思います。ヤクルト菌の価値を訴求した販促資料の作成トークの整備、ヤクルトスタッフさんの環境改善や採用支援社内組織の改変など 戦える体制作りを進めました。しかし、400名以上のヤクルトスタッフさんの意識や行動を変えていくのは容易ではなく、短期に効果を求めることは難しいだろうと思われました。

 

直販営業へのテコ入れ

そのため、比較的早期に効果が出やすいB to Bを中心とする『直販営業』も同時に改革を始めることにいたしました。直販営業は大きく分けて3つのチャネルから構成されております。(1)スーパーなどの店舗販売を軸とする【量販】チャネル、(2)自動販売機での販売を行う【自販機】チャネル、そして、(3)学校や病院へ給食卸を行う【給食】チャネルです。『直販営業』に占める各チャネルの売上構成比は、ざっと、【量販】:【自販機】:【給食】=5:4:1でした。この3つのチャネルに関する情報を集め、議論した結果、【量販】は拡販、【自販機】は攻撃的撤退、【給食】は現状維持という大まかな方針を立てるに至りました。特に、【量販】、【自販機】は売上、利益への直接的な影響が大きいので先に具体的に着手していきました。以下、少しだけ詳述してみようと思います。

 

この3つのチャネルの中身を見ていくと、【自販機】チャネルの収支の悪さが先ず目につきました。そこで、自販機一台(以下、マシン)ごとの収支を見ていくと全体の25%ほどのマシンが赤字。しかも、そのうちの20%ほどが圧倒的に大きな赤字を作っていることが分かりました。その背景には本数主義がありました。中央静岡ヤクルト社も他のヤクルト販社と同様、多くの本数を仕入れれば、より多くの販売マージンが得られる仕組みになっていました。そこで、マシン単体では赤字でも全体の本数を確保するために、ある程度無理を押してもマシンの設置を進めた歴史があるようなのです。また、設置当時は収支が取れていても、長年の間に周辺環境の変化などから売上本数が落ち、収支の悪化したマシンも多く含まれていました。そこで、粗利ベースの自販機リストを作成し、極度に収支が悪化し回復見込みのないロケーションからの撤去、新台への入替えにより収支の改善が期待できるものはマシンの入替を進め、同時に新規優良ロケーション開拓のための部隊を作り、マシン撤去に伴う本数減をカバーする施策を講じることとなりました。

 

次に直販営業の柱である【量販】チャネルに着手しました。【量販】では2つの施策を軸にすえました。1. 既存顧客をABC分析し訪問頻度を設定。成り行きで営業活動をするのではなく、よりポテンシャルがある重要な顧客に、より多くの時間を割きコミュニケーションを密にする。2.いわゆるマネキンさんを活用し、直接店頭での販売と価値訴求を行う。マネキンさんによるプロモーション活動は、直接的に売上増に貢献すると同時に、エリアでのヤクルト菌の価値認知を向上させるための重要な施策でもあると位置づけられました。上記2つの施策のゴールは、短期的な売上の増加よりも、より長期的な視点に立っています。すなわち、より多くのお店に『ヤクルトコーナー』を展開することにあります。ヤクルトは乳酸菌製品を多角的に展開し、この業界で間違いのないNo.1企業です。にもかかわらず、例えば、いわゆるヤクルトは乳酸菌飲料コーナー、ジョアは飲むヨーグルトのコーナー、ソフールはヨーグルトのコーナーと分散して陳列されてしまっては、他社のカテゴリー製品との比較に埋没してしまい、肝心な「ヤクルト菌という特別に優れた乳酸菌をベースにした製品である」という価値が大いに薄れてしまいます。そこで、ヤクルト製品を集積し、トータルでヤクルト菌の価値訴求が行われる『ヤクルトコーナー』の設置を、【量販】部隊には最重要課題として認識していただきました。

コンサルティング結果

直販営業の躍進

まず成果が出たのは予想通りB to Bをベースとする『直販営業』でした。特にスーパー、量販店を担当する【量販】チャネルの回復は目ざましく、2007年度は売上減少傾向に歯止めをかけ、昨年対比106%、2008年度は世界的な原料高とリーマンショックにより経済が乱高下し、全国的に消費の冷え込む中でも昨年対比104%で成長を続け、売上伸長率は周辺エリア18販社で構成する支店の中で第一位となりました。正確な数字は出ていませんが、全国約120数社の中でも十指に入る成長だったのではないでしょうか。2009年度に入っても『直販営業』は好調を維持し、第1四半期終了時 現在、昨年対比103%。直近の6月は107%で推移しています。数%のしのぎを削る成熟マーケット、しかも人口減少下での継続的な成長は、ひとえに中村社長の決意と直販営業各位の奮起の賜物ではなかったかと思われます。

 

宅配営業の復活

実は宅配営業が業績を回復し始めるまでには、かなりの時間と試行錯誤を要しました。人的リソースの問題、顧客数などマーケットサイズの問題、販売効率の問題などが複雑に絡み合い、どこから手をつけるべきか判断するのも難しい現実がありました。最終的には大きな人事を含めた戦う体制作りと、様々な販売増施策を同時並行で行うことで、負のスパイラルを断ち切り回復の端緒をつけることができたように思います。回復がはっきりと見え始めた2009年度第1四半期は昨年対比104%。直近の6月は110%で推移しており、全国で4位の伸長率を見せています。

この回復を本調子とし、将来への成長の流れとするためには、まだまだ多くの試みと定着への時間が必要になると思われます。B to Cを基調とする『宅配営業』は小売の店舗営業にも通じる奥深いものがあり、私たち自身も大いにチャレンジ精神とやりがいをかきたてられております。

「ここ数年売上が上がらない、または減少傾向にある」、「現状回っていはいるが、経営が安定していると思えない」、「新規事業に取り組みたい」など、多くの企業が抱える課題を分析し、解決へのアドバイスをいたします。

> カウンセリング詳細へ

ご質問・ご相談や、カウンセリング(初回40分無料)のお申し込みを随時受け付けております。お気軽にお問い合わせください。

> お問い合わせフォームへ